新しいEPLANプラットフォーム2023
エンジニアリングにさらなるスピードを
新しいEPLANプラットフォーム2023では、新しいクラウドベースの部品データ管理機能と回路図マクロのマルチ規格サポートにより、いっそうプロジェクト・プランニングの合理化と高速化を図ります。特に海外との業務に取り組む場合でも、このシンプルな部品データ管理システムによって、電気設計者はより速く結果が得られると同時に、プロジェクト全体の品質も向上します。さらに、新しい3Dグラフィックエンジンと最適化されたケーブルエディタのほか、インサートセンターも新しくなり、エンジニアリングのパフォーマンスと透明性がいっそう高まります。
2022年9月5日、ドイツ・モーンハイム発―新しいEPLANプラットフォーム2023には、より効率的な電気設計を行えるよう、多数の新機能を盛り込みました。EPLANのソフトウェア・ポートフォリオ担当副社長Thomas Weichselは次のように説明しています。「新たに回路図マクロでマルチ規格をサポートしたことにご注目ください。この新しいEPLANプラットフォーム2023が、特に海外との業務において非常に時間のかかる部品データ連携作業から電気設計者を解放します。」
海外規格ごとのマクロ登録:最大20の回路図マクロを割り当て可能
社内規格や様々な寸法仕様のほか、国によってNFPAやIEC等の異なる規格があり、それに応じて回路図における部品の表現方法を変える必要があります。これまでは部品ごとに保存できるマクロは1つに限られていました。しかし、新しい部品データ管理システムでは、最大20の異なる回路図マクロを各部品に割当て可能です。関連する規格を選択すれば適切なマクロが自動的に割り当てられ、それをドラッグ&ドロップで簡単に回路図に組み入れることができるのは、電気設計者にとって大きなメリットです。部品の扱い方がシンプルになり、プロジェクトの概要が把握しやすくなるうえ、管理に必要な労力も減ります。
EPLAN Data Portalに部品データを提供している部品メーカーにもメリットがあります。Weichselは次のように説明しています。「今後は、たとえばドライバなどを、EPLAN Data Portal 上で様々な回路図マクロとともに1つのデータセットとして保存できます。したがって、データの提供やメンテナンスなど、メーカー側に必要とされる労力が大幅に減少します。」
EPLAN eStock:部品データ管理をクラウドベースで
EPLANプラットフォーム2023の新しい部品データ管理機能であるEPLAN eStockを使えば、EPLANクラウドで部品データを維持管理できます。部署や企業の壁を越えて1つのデータを共有できるので、部品データ管理や調整のための時間や最新情報がどこにあるのかわからなくなるなどの混乱が減少します。EPLAN eStockを使えば、プロジェクトの関係者が自宅で業務していても、世界中のどこにある企業にいても、簡単かつセキュアにクラウド上の部品データを利用でき、協力会社とのデータ共有が可能になるのです。自社で特別なITインフラを独自に用意して維持する必要はありません。
3Dグラフィックエンジンがさらに高い性能を発揮
機械やプラントシステムの自動化がますます進み、そのデジタルツインは制御盤の設計・製造プロセスに欠かせない要素となりつつあります。これには、いっそう複雑で高度な要求をともなう制御盤レイアウトの3Dモデルが求められます。管理しなければならないデータや情報の量が飛躍的に高まるのです。これまでは、特に大規模な3Dモデルともなると、電気設計者はそのレンダリングに多くのストレスを感じていました。そこでEPLANは、新しい3Dグラフィックエンジンを導入して、プロジェクトの処理を大幅に高速化しました。3Dレンダリングが格段に高速になり、ズームや回転などの操作もよりスムーズで軽快になっています。
ケーブル管理に最適化したケーブルエディタ
EPLANプラットフォーム2023では、分散制御のためにプラントシステム全体にわたって配置される制御盤の配線処理も容易になります。たとえば、新しいケーブルエディタを使えば、配線数に関わらずEPLANプラットフォームにおけるケーブルの管理と可視化がより簡単に行えます。部品や型式、配線元/配線先、シールドの有無、接続などが1つのダイヤログ・ボックスにグラフィカルに表示されます。この新しいケーブルエディタは、EPLAN Harness proDにおける仮想マシンでの配線やケーブル長を簡単に決定するための基盤ともなります。なにより配線元から配線先まで、ケーブル情報が一目で分かります。
インサートセンター:プロジェクトの概要をしっかり把握
シンボル、マクロ、部品すべてがダイヤログ・ボックス内のテーブルとして、さらに集約的に表示可能となりました。このように拡張されたインサートセンターがEPLANプラットフォーム2023では利用でき、プロジェクトの概要把握が容易にできます。またユーザーは、ドキュメント対しても部品を直観的に検索できます。このテーブルを確認すると、どの部品をどの電流で使っているかといったことのほか、ロジック情報も直接視覚的に把握可能です。さらに新しいタグ機能により、ナビゲーションも分かりやすくしました。論理的な選択パスとプロジェクト構造の改善により、一般的な検索やプロジェクト・プランニングの両方が高速に行えるようになったのです。Microsoft Excelへのインターフェイスも新しくし、電気設計者の作業の容易化しました。Excel形式でデータを出力するためにソフトウェア自体をインストールする必要がありませんので、全体的にリストやテーブルの出力が高効率に行えます。